細胞膜

アラキドン酸とインターロイキンについて

アラキドン酸はアラキドン酸カスケードというサイクルがあり、それにより様々な物質を生み出します。
インターロイキンもその一つです。
アラキドン酸の関係と、インターロイキンがどのように作用するかを紹介します。

インターロイキンもアラキドン酸カスケードにより生まれる物質です。
免疫と関係している物質で、サイトカンの一種です。

サイトカンというのは、様々な細胞から成る物質で、様々な細胞に働きかけができるタンパク質とされています。
炎症反応、免疫系への反応、神経系への反応、内分泌系への反応、造血系への反応など幅広く作用するサイトカンとしても知られています。

サイトカンの仲間にはインターフェロンや造血因子なども含まれますが、インターロイキンが持つ作用はアラキドン酸とも共通している事から、アラキドン酸カスケードのサイクルにより発生した物質というのも納得できます。

インターロイキンには、細胞間での情報伝達という役割がありますが、同じくアラキドン酸カスケードにより発生するプロスタグランジンという成分は、インターロイキンの細胞間での情報伝達を妨げる働きがあります。
情報の伝達がスムーズに行かなくなると、抗炎症作用が起こります。

一見するとプロスタグランジンが、インターロイキンを邪魔する悪者と考えがちですが、違う見方をすれば、炎症を広げないという働きになるのです。
アラキドン酸は体内でも合成されていますが、量が少ないため食事からの摂取が必要です。
積極的に摂取すれば、抗炎症作用を高める事もできます。

アラキドン酸カスケードにより発生する物質の中には、アレルギー症状の原因となる物質や痛みや炎症を引き起こす原因となる物質もあります。
過剰摂取をすれば、動脈硬化やがんなどのリスクを高めますが、インターロイキンのように抗炎症作用を持つ物質も生まれているのです。
こうしても見ても、バランスが重要だという事がよくお分かりいただけると思います。