細胞膜

アラキドン酸が体内に行き届いているメリットは?

アラキドン酸はあまり聞きなれない名前ですが、体の中ではとても重要な働きをしています。
アラキドン酸は必須脂肪酸の一種で、青魚に含まれるDHAと同じ不飽和脂肪酸です。
脳の健康維持に欠かせない成分として注目されており、特に乳幼児の脳の発達にも欠かせない事から、粉ミルクへの配合を推奨しています。

脳の働きをサポートするという意味では、アラキドン酸は高齢者にも重要な意味を持ちます。
アラキドン酸は細胞膜を柔らかくする作用があります。
細胞は全身の至るところに存在していますが、一つ一つの細胞が柔らかくいられる事で、脳から送られる信号をスムーズに伝達できるのです。
これもアラキドン酸が細胞膜を守っているからです。

特に脳細胞は柔らかい事が重要ですから、アラキドン酸の必要性は高くなります。
脳が柔軟性を失い硬くなってしまえば、脳の働きも低下してしまいます。
これにより脳の病気になりやすくなり、高齢者は認知症やアルツハイマーのリスクが高まります。
アラキドン酸は脳の機能を維持するためにも欠かせない物です。

赤ちゃんが胎児になるまでに、脳が形成されますから、乳幼児期はアラキドン酸が必要です。
脳や神経の発達には葉酸も必要とされますが、妊娠初期は母親がアラキドン酸を積極的に摂取する事が大切です。
赤ちゃんとお母さんについては、出産後もアラキドン酸は欠かせません。
授乳中は母乳やミルクから摂取する栄養は十分足りていますが、脳はまだ発達途中ですから、この時期も赤ちゃんにはアラキドン酸が必要です。
母乳を与えている場合は、お母さんが積極的に摂取する必要がありますし、ミルクの場合はミルクに混ぜるなど工夫が必要です。

赤ちゃんの間は脳の発達に欠かせませんが、成長してからも体中の細胞にはアラキドン酸が必要です。
毎日の食事で肉や魚をメインディッシュにしていれば、アラキドン酸を食事から摂取できます。
卵にも多く含まれていますから、意識して摂取していきましょう。